予防接種後発熱
予防接種を受けた後、一般的には12時間から24時間以内に発熱があり、発熱以外の症状が目立たずに発熱後24時間以内に自然に解熱するものを指します。
主な症状
症状は発熱のみであることがほとんどで、見た目は元気なことが多いです。
頻度
体温38.5度以上の発熱が生後2か月の初回予防接種後(肺炎球菌・ヒブ・4種混合・B型肝炎・ロタウイルス)は1%程度、生後3か月の2日目予防接種後は5%程度、1歳時の追加予防接種(肺炎球菌・ヒブ・水痘・おたふくかぜ・麻しん風しん)で10%程度と報告されています。不活化ワクチンは接種翌日に、生ワクチンは10~14日程度で発熱しやすい傾向にあります。
治療
原則経過観察のみで、特に生後6か月までの場合には解熱剤も使用せずに、熱の経過を見ていきます。
合併症
合併症ではありませんが、偶然予防接種後に発症する急性上気道炎や尿路感染症もあります。
発熱以外の症状がみられる場合や発熱自体が24時間以上持続する場合には検査の出来る病院に紹介させていただく場合があります
再診の目安
予防接種後に発熱することは小児科では十分にありうることですが、特にはじめてのワクチンでは心配だと思いますので、発熱した場合には再診をお願いします。
1歳以上のお子さんで、症状が発熱のみで機嫌がよく元気な場合には経過観察が可能ですが24時間以上発熱が続く場合や発熱以外の症状がある場合には再診をお願いします。
- Q何度から発熱と考えたらよいですか?
- A赤ちゃんの場合には過ごしやすい室温の中、肌着1枚の状態で脇や首の隙間で体温を測定しましょう。
30分空けて2回測定し、38度以上あれば発熱としてください。ただし生後3か月までは37.5度以上でも発熱とする場合があるため、2回測定して37.5度以上であれば受診をお願いします。泣いた後や授乳直後、入浴直後は体温が高めに出てしまうため避けてください。