溶連菌感染症
この病気は、主に 3歳以上のお子さんに好発する咽頭炎が主体となる感染症で、冬季および春から初夏にかけての2つの流行ピークが見られます。
主な症状
発熱 、咽頭痛、嚥下時痛(つばや食べ物を飲み込んだりした時にのどを痛がります)、首のリンパ節の腫れと痛みが主にみられます。
時に頭痛、嘔気、嘔吐や腹痛の症状がみられることもあります。
潜伏期間
一般的に2~5日間
検査
症状から溶連菌感染症を疑った原則3歳以上のお子さんではのどを綿棒でこすり迅速抗原検査を行います。
30分程度で溶連菌感染症が陽性か陰性か判断できます。
(*3歳未満のお子さんでは溶連菌感染症の頻度が少なく、また合併症なく自然治癒することが多いため、周囲での明らかな流行がなければ検査対象にはなりません。
*健康なお子さんの15-30%が喉に溶連菌を保菌しています、そのため喉の赤みやのどの痛みがない状態で検査すると間違った診断になりますので注意して検査を行うか判断します。)
治療
抗菌薬を10日間内服します。
抗菌薬内服開始後24時間を経過して解熱していれば登園、通学は可能です。
合併症
咽頭炎に罹患した後、10日から3週間経過した頃に急性糸球体腎炎、リウマチ熱を起こすことがあります。適切な抗菌薬治療が広まり、リウマチ熱は非常にまれな病気となりました。
急性糸球体腎炎は体のむくみやだるさ、血尿が出ることがあります。
尿検査を行い、急性糸球体腎炎を疑う場合には入院治療のできる病院にすみやかに紹介を行います。
再診の目安
溶連菌感染症治療後1か月以内に体のむくみや血尿が出た場合には再診をお願いします。