頸部リンパ節炎
この病気は、首のリンパ節が腫れて痛くなる病気です。
原因は主にウイルス感染、細菌感染、川崎病の3つがあります。
首のリンパ節はのどや口、鼻から侵入したウイルスや細菌と戦うリンパ球の通り道となるため、急性上気道炎や咽頭炎、虫歯などで反応的に腫れて炎症を起こすことがあります。
アトピー性皮膚炎など皮膚の炎症では、そこからリンパ節に炎症が及ぶこともあります。
主な症状
多くはウイルス感染(風邪)に合併するため、咳、鼻水などの一般的な風邪症状に加え、発熱、首の痛み、不機嫌、嘔吐などの症状がみられます。
EBウイルスというウイルス感染では2週間程度発熱が持続する場合があります。
細菌感染と川崎病の場合には片側の首のリンパ節が強く腫れて痛むことが多くみられます。
川崎病ではまず首が痛くなり、その後に川崎病の他の症状が出てくることがあります。
治療
症状に応じて超音波検査でリンパ節の腫れ具合をチェックします。
細菌感染を疑う場合には抗菌薬内服を行い、経過に応じて7-14日間の治療を行います。
治療の経過中は常に川崎病の症状が出てこないかに注意します。
川崎病を疑う、診断した場合や、まれではありますが、切開排膿などの処置が必要と判断した場合やリンパ節の腫れが引きにくい場合には入院治療のできる病院にすみやかに紹介を行います。
再診の目安
抗菌薬を開始する場合には治療開始後2~3日後に再診をして頂き、治療効果をみます。
順調であれば2~3日で解熱傾向になるため、そのまま内服を続けて飲み切り終了にします。
ウイルス感染を疑った場合には翌週の再診をお願いする場合があります。
帰宅後川崎病の症状が出てきた場合には再診をお願いします。
(川崎病に関しては別紙をご参照ください)