挫創(切り傷など)
クリニックではスペースやシャワーがないなどの制限があるため、原則受診前に自宅でシャワーと泡立ちの良い石鹸で創部をしっかりと洗ってもらい、着替えてからの受診をお願いしています。
処置の流れと注意点
診察をして縫合処置が必要な場合はまずは①表面麻酔(数分から30分程度)を行い、その後②局所麻酔(本番の麻酔)を行い、③洗浄と縫合処置を行いますので1~2時間程度の時間がかかることを予めご理解ください。また当院は局所麻酔での処置を行いますので処置時の安全を担保するためにお子さんを処置用ベッドで固定して体を抑制する場合があることも予めご理解ください。
治療
石鹸と流水で良く洗浄し、ワセリン軟膏とガーゼで覆うことで多くの傷は治癒可能です。
傷の深さや範囲、場所により縫合や医療用ホッチキス、外科用テープで処置を行います
治療期間は場所と深さで変わりますが、顔や頭は5日~10日間で抜糸、手足は10~14日間で抜糸を行います。
動物に噛まれた傷や汚い傷では抗菌薬や破傷風トキソイド接種を行う場合があります。
眼や陰部にかかる傷など特殊な外傷では、処置可能な病院に紹介を行います。
形成外科での処置を希望の方は予め、小児対応可能な形成外科の受診をお願いします。
合併症
局所麻酔アレルギー
→処置のお薬でアレルギー症状が出る場合があります。
瘢痕形成
→処置の有無にかかわらず、原則傷跡は残ると考えてください。
時間経過とともに徐々に目立たなくはなりますが、縫合を要する傷では傷跡が完全になくなることはまれです。
創部感染
→けがをしてから早いと3日目頃から細菌感染を伴う場合があります。熱が出てしまう場合には採血や点滴抗菌薬治療の出来る病院に紹介を行う場合があります。
縫合不全
→処置を行っても傷口が開いてしまうことがあります。ケガをしてから6時間以上経過した傷や汚い傷、外科用テープで処置を行った場合に確率があがります。
自宅での処置
自宅でも毎日シャワーと泡立ちの良い石鹸で創部をしっかりと洗ってもらい、ワセリン軟膏を塗ってもらいます。理想的には1日2回洗浄を行っていただきます。きずの治療中は原則湯船に浸かる入浴は避けて頂き、シャワー浴をお願いします。 外科用テープで処置を行った場合には創部の洗浄は必要ありませんが、シャワー時に濡れた場合には軽く水気を取って頂き、表面の絆創膏が汚れた場合には張り替えてください。
再診の目安
原則処置翌日と抜糸日の再診をお願いしています。傷の赤みや痛みの悪化、膿が出てくる、熱が出るなどの症状があれば再診をお願いします。